概要

４年間の後期研修が終了した時点で，日本眼科学会専門医試験を受験する資格が得られる様に，日本眼科学会専門医制度カリキュラムに準拠した研修を行う。


１年めの前半に眼科臨床に必要な基本的知識，眼科主要疾患に関する診断・治療の基本的技術を学ぶ。
１年めの後半では外眼部手術やレーザーを使用した手術を開始する。豚眼を使用して超音波白内障手術のトレーニングを行った後に，術者として超音波白内障手術＋眼内レンズ手術に参加する。

後期２年めからは原則として１年ないし２年間，同一の教育関連施設に出張して本格的に超音波白内障手術＋眼内レンズ手術を行う。
その後は別の教育関連施設に異動もしくは大学病院に復帰し，超音波白内障手術＋眼内レンズ手術の技術向上を目指すとともに，緑内障手術，網膜硝子体手術などの習得を行う。
後期研修期間後は日本眼科学会専門医試験を受験するとともに，大学の教員や関連施設のスタッフになるか，大学院に進学して学位取得を目指す。


指導医代表者：中尾　功（眼科専門医）

現在の教育指導関連施設

佐賀県立病院好生館，高邦会高木病院（福岡県大川市）、独立行政法人国立病院機構嬉野医療センター

現在の関連施設

国立病院機構佐賀病院，富士大和温泉病院（佐賀県大和町），伊万里有田共立病院
独立行政法人地域医療機能推進機構 伊万里松浦病院

学習目標

GIO (一般学習目標）

眼科専門医を目指して，日本眼科学会専門医制度カリキュラムに準拠して，眼科臨床に必要な知識，眼科主要疾患に関する診断・治療の技術を学ぶ。

SBO (個別学習目標）

　　　　　

1. 病棟診療：入院患者の診療を行い，治療方針を決定できる。
2. 外来診療：外来患者の診療を行い，治療方針を決定できる。眼科救急患者の診療，処置ができる。
3. 検査の原理を理解した上で，適切に検査を選択実行し，その結果を解釈できる。

   自覚的屈折検査法(視力測定）、他覚的屈折検査法、細隙灯顕微鏡検査、眼圧測定、眼底検査、隅角鏡検査
   視野検査、色覚検査、調節検査、眼位検査、両眼視機能検査、複像検査、眼球突出度、涙液分泌検査
   角膜曲率半径測定、角膜内皮写真撮影、超音波検査、網膜電図検査、前眼部写真撮影
   光干渉断層計による眼底病変の検査、眼底写真撮影、蛍光眼底造影写真撮影、塗抹標本検査

   　　　　　
4. 眼科処置の適応を理解し，正確に実施できる。 　　　　　　

   薬物の注射（結膜下注射・テノン嚢下注射・球後注射・硝子体内注）
   涙嚢洗浄・涙管ブジー・睫毛抜去・角膜異物除去・眼鏡処方、コンタクトレンズ処方

5. 局所麻酔に必要な知識を習得し，実施できる。

   瞬目麻酔・テノン嚢下麻酔・球後麻酔

6. 眼科手術の原理を理解し，手術手技を習得する。

   眼科手術一般・眼科手術消毒法・各眼科手術の適応と禁忌の理解・各種手術器械の使用法
   外眼部手術(麦粒腫切開・霰粒腫摘出術・眼瞼内反症手術・眼瞼下垂手術・翼状片手術・斜視手術
   涙嚢鼻腔吻合術・涙嚢摘出術)
   レーザー手術(網膜レーザー光凝固・レーザー虹彩切開術・レーザー線維柱帯形成術・Nd：YAG レーザー後嚢切開術)
   超音波白内障手術＋眼内レンズ手術・網膜硝子体手術・緑内障手術・角膜移植術・眼球摘出術・眼球内容除去術
   眼瞼／眼窩腫瘍摘出術など

   　　　　　　
7. 視覚障害者に対する眼科医としての対応。

   予後不良で，将来失明の可能性のある患者に対して，病態，病状を説明し，心理的ケアを行うことができる。
   失明した患者に対して，心理的ケアを行い，社会復帰の方法，施設について説明できる。
   

選定方法：面接

問合せ先：医局長　中尾　功

電話番号：0952-34-2384

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